★MY 「シン・ゴジラ」 レビュー

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2016/08/13 22:25

すぴ。
★MY 「シン・ゴジラ」 レビュー 1

観終わった後、もう一度この世界観に浸りたいなと思いました。
とても心に残るゴジラ映画でした。
MY「シン・ゴジラ」レビューです。

僕は2年前に公開されたハリウッド版「ゴジラ」の大ファンです。
僕にとってのゴジラは”怪獣ヒーロー”であり、”東宝チャンピオン祭り”(70年代にこのフレームの下、子供向けプログラムとしてゴジラ映画を量産・公開していた)なのです。
その楽しさをハリウッド版「ゴジラ」=ギャレス・エドワーズ監督は
蘇らせてくれました。
http://news.aol.jp/2014/07/16/godzilla/

しかし今回の「シン・ゴジラ」は、決して、”東宝チャンピオン祭り”のゴジラではなく1954年の1作目の「ゴジラ」の”リメイク”なのです。

僕は”東宝チャンピオン祭り”のゴジラを楽しみながらも、
元々「ゴジラ」は大人向けの作品であり、怖い存在だったということは知っていました。ゴジラが戦争や核の恐怖のメタファーであった、ということも。

しかし、それはあくまでも”知識”として知っていたのです。
なぜなら僕は戦争体験者ではない。
だから54年の「ゴジラ」が、当時の観客たちに戦争や核の恐怖を
思い出させる問題作だった、と聞かされて
理解はしても、実感できないわけでないですね。

しかし今度の「シン・ゴジラ」は明らかに311のメタファーであり、
311を経験したすべての日本人に、あの時の記憶・気持ちを
思い出させてくれました。

そういう意味で「シン・ゴジラ」は
54年に「ゴジラ」が当時の観客に与えた衝撃を
いまの時代の日本人相手に再現した、
という意味で意欲的なリメイクだと思うのです。

ハリウッド版「ゴジラ」は、
人気キャラクター”ゴジラ”を復活させましたが、
「シン・ゴジラ」は、
名作映画「ゴジラ」を復活させたのです。

実はハリウッド版「ゴジラ」が公開された時に、期間限定で
54年版「ゴジラ」がリバイバル上映されたので観に行ったのですが、
ゴジラの目が異常に怖かったことが印象的でした。
リングの貞子のような目で
明らかに人間に対し怨念があるような感じ。
今回の「シン・ゴジラ」もとにかく目が怖い。
ここにも54年版との共通項を見出してしまいました。

”東宝チャンピオン祭り”が打ち切られ、84年に54年版の回帰を
目指して「ゴジラ(84)」が作られたことがあります。
ゴジラの存在に米ソの思惑が絡んだり、”非核三原則”の日本において
ゴジラを倒すために戦略核は使わせない等、
今度の「シン・ゴジラ」にも通じるポリティカル・サスペンスな
要素がありました。
また続く「ゴジラVSビオランテ」は
遺伝子工学とゴジラ細胞というテーマが斬新でした。
このアプローチも今度の「シン・ゴジラ」には生きています。
さらに「ゴジラVSデストロイヤ」で、ゴジラ自身が”暴走する核”であり
存在するだけで危険というのはまさに今回の「シン・ゴジラ」であり
過去作へのオマージュもちゃんとあります。

シン・ゴジラによって東京の街が火の海となり
そこに立ち尽くすシーンは、
僕らが観たかったゴジラのイメージであり
ビジュアル的にも圧倒されます。

この先ゴジラ映画はどうなるのでしょうか?
ハリウッド版「ゴジラ」はシリーズ化され、この先ますます、”東宝チャンピオン祭り”遺伝子を継いだ展開になりそうです。(20年にはキング・コングと戦うのですから)
では「シン・ゴジラ」に続編はあるのか?
もしあるとしても例えば「エイリアン」が「エイリアン2」になるぐらい
また大胆な展開になるのかもしれません。

これからどんなゴジラに出会えるのか、楽しみです!

PS
?いつもゴジラは日劇で観るのですが
今回はまず新宿市民であるゴジラに敬意を表して
TOHOシネマズ新宿で体験。(PHOTO BY すぴ)
僕は このホテルのコゴジラ・ルームに泊まったことがあります。
ギミックいっぱいでおすすめです。
http://gracery.com/shinjuku/godzilla/index.html


?なおかつてマーベルでゴジラがアメコミ化されたときに、
NYに上陸したゴジラをくいとめるべくアベンジャーズが
出動しました。
確かアントマンの恋人ワスプがゴジラの耳に入って
衝撃波で鼓膜を攻撃しゴジラをダウンさせる、
というすごいお話しだったような(笑)
あとトニー・スタークもシールドとともに対ゴジラ用メカを作っていました。
レッド・ローニンとかいう名前でした(笑)


?ちなみに僕は平成ガメラ映画に関わっていて
「ガメラ3:邪神<イリス>覚醒」の名付け親です(笑)