★MY「スペル」レビュー

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2009/11/12 01:30

すぴ。

「スパイダーマン」シリーズのサム・ライミ監督が、
「死霊のはらわた」の世界にもどってきたと話題の(笑)、
「スペル」を観てきました。
この作品、原題はDRAG ME TO HELL・・
私を地獄にひきずりこんで
ということで、
ささいなことから、魔女に呪いかけられたOLの恐怖の
3日間を描いた作品です。

ジャンル的にはホラー映画なんですが、
どこか懐かしい、怪奇コミック的な味わいの、楽しい映画でした。
僕は昨今のホラー映画が、どうも鬼畜系というか、
猟奇な肉体破壊ショーになっているのにどうしてもなじめないんです。

その点、この「スペル」は、
“ポップコーン片手に楽しめる、立派なB級アクション怪談”
に仕上がっていました。

少し「スパイダーマン」シリーズで疲れてしまった、
サム・ライミ監督が自分自身が
リフレッシュするために作った映画なのかもしれませんが、
この気分転換が、
次の「スパイダーマン4」へのはずみになってくれればと思います。

僕は、2002年、「スパイダーマン」の来日プロモーションで、
サム・ライミ監督に
会ったとき、彼が「世界の国の中で、僕の“死霊のはらわた”
をほめてくれたのは
日本だけなんだ。だから日本が好き」と教えてくれました。
サム・ライミといえば「スパイダーマン」じゃなく
「死霊のはらわた」なのだ!
と思っている人には、なおさらうれしく感じる佳作だと思います。
(出来れば、夜遅くの階に観にいってくださいね。味が出るから<笑>)
ただ、“どこか懐かしい”といいながらも、主人公が、日常のあるトラブルから
恐怖の逆恨みをうける、、という理不尽さは、極めて“今風の怖さ”でもあります。

この映画の恐怖キャラは、ジプシー老婆ですが、これだけ狂気かつパワフルな老人キャラが描けるサム・ライミ監督が、もし「スパイダーマン3」で、当初予定されていた、ベン・キングズレー氏が演じる“はげ鷲怪人ヴァルチャー”を登場させていたら、きっとド迫力の恐怖系老人キャラとなっていたでしょうね。
観たいなあ・・

というわけで「スペル」僕的には大変気に入りました!(笑)
「スペル」公式サイト:
http://spell.gaga.ne.jp/index.html