昨日「ターミネーター4」の
マスコミ向け完成披露試写会にお邪魔しました。
僕なりのレビューです。
極力ネタバレは避けて書いてみます(笑)
あと実は、6月に発売になるTOHOシネマズさんの映画雑誌
「T.(ティー)」誌に、「ターミネーター4」のレビューを
寄稿させていただいき、そっちも是非、読んでいただきたいので(笑)
ここでは、的を絞って書かせていただきます。
今度の「ターミネーター4(T4)」の中で
僕の中のエモーションの針がもっともふれたのは、
ラストで、ジョン・コナーが、実の父となるカイル・リース
と会話を交わすシーンでした。このとき、ジョンが、カイルに向ける
まなざしが、なんとも言えず切ないのです。
なぜか?
それは、ジョン・コナーは、決してカイルのことを「父さん」と
呼べないからです。
会いたかった父親にやっと会えた!でも、決してそれを口にすることのできない!!
そして、この父に、いずれ、すべてを隠して死の命令を下さなければならない!!
あのときの、とても一言では表せない、ジョン・コナーの心情(きもち)を、
クリスチャン・ベールの、あの目が語ってくれています。
考えてみれば、前ターミネーター・シリーズで重要なのは、サラ・コナーという
“母”の存在でした。
だから、前シリーズと、
T4から始まる(であろう)新ターミネーター・サーガと一番の違いはなにかというと、
“母と子”がテーマだったのが、前シリーズ、
そして新シリーズは“父と子”の物語ということになります。
実は、SFヒーロー映画において、この“父と子”というのは、すごく重要な
スパイスなのです。ちょっと思い出してください。
スターウォーズ、スーパーマン、バットマン、そしてスパイダーマン、、、
皆、なんらかの形で父親を失い、その影を追う若者達の物語でしょう?
新ターミネーター・シリーズは、いまだかってない“父と子”のドラマを展開してくれることでしょう。
それは、いまだかってないヒーロー神話を作ってくれるということと同義語なのです。
本作はSF戦争アクションですが、悲惨すぎる描写は無く、アクションもスピーディでカタルシスがある。
要はエンタテインメントとして誰もが楽しめる“戦争映画”となっています。
このへん、“明るい”マックジー監督起用が功を奏したように思います。
映画が終わった後、
前のシリーズを知ってる人は「あそこが、(前のシリーズと)ああいう風につながるんだね」とか、
「ジョンの傷はあそこでついたんだ」とか興奮気味に話をしていたし、
ターミネーター・シリーズを観てない人も、
アクションについて熱く語っていたし
、、こういう風に観終わったあと、みんなで盛り上がれる映画ってやっぱりいいと思いました。
正直(本当に正直)言うと、
マックジー監督が、「ターミネーター」撮ると最初に聞いたとき、
「このシリーズは、もうターミネーション(終わった)された」と思いました。
しかし、
マックジー監督以下キャスト&スタッフは、
「ターミネーターを新たなるSFエピックに見事、サルベーション(救って)」してくれました。
お見事です!
マックジー監督に謝りたいです。
だから、罪滅ぼしに、あと何回も観に行こう、と(笑)。